大発見!!!

失敗しちゃったところや上手くいかなかったこと・・・は
ちょっとここではカツアイし・・・
私が本番の舞台で経験した大発見
をここに残したいと思います。





私は背が高いです(言わずもがな)。
膝を折って腰をうんと低くすると必然的に膝が前に出ます



「腰を入れる」ということと「膝を折る」ということはイコールでない、
ということは今はわかっていますが、
「腰を入れる」を体に身に着けるには
まず第一歩は
「うんと小さくなって、腰を安定させる」ということから始まります。


なので、ずっとずっとこの4年間小さく小さくなることばかり心がけ、
太ももが破れそうなほど力を入れて筋肉を育ててきました。



そして、この「文売り」に入ったとき、
初めて師匠に
「もう大分体ができてきてるから。
そんなに小さくならなくても腰が入るようになってるから。
そんなに小さくならないで」と
言われることが出てきました。




これは私にとって非常に怖いことで、
うんと膝を折って力いっぱい小さくならないといけないのではないか、
と体に強迫観念が出来てしまっていて、
「そこはもっと、すっと、伸びて」と言われても、
どこか「本当にいいのかな・・」とビクビクしていました。



達也先生だけでなく真起子先生にも
「そんなに小さくならないで。
膝を折ることと腰を入れることは違うから。
・・そう、きちんと体重を後ろにかけていれば
そのくらいで十分腰が入っているのよ。」
とご注意を受けました。




そして、
「ねえ?あなた、背が高いから
小さくならなくちゃダメだって思っていない?
実はそうじゃないのよ。
小さくなりすぎると、結局膝がぐっと前に出るでしょう?
仕方ないわよね。長いものを折るわけだから。
するとね。
高さは低くても、本当は長いものなんだってことを結局強調して
逆に背が高いことが目立つのよ。
あなたの体の一番いいところで決まることを覚えないとね。」




これは私の新しい「試練」でした。



どうにもこうにも気持ちよく踊ろうと張り切ると、
必要以上に膝を折ってしまう・・
勝手に、小さくなることだけが美徳!みたいに
体に刷り込んでしまった私。
自分の一番「いいところ」が見つからない・・・。



さらに。この「膝を折りすぎる」は更なる悪影響を及ぼすようになっていました



最近、裾の乱れ方がひどいことになってきていました。
普通の着物でも、浴衣でも、
きちんと着てるのに、踊ると、他の人より裾よけが見えることがあまりに多すぎる・・・。
「着物はきちんと着てるのに、なんで、そんなに膝が出るんだよ?」と
師匠にも言われることが増えていました。




なんでこんなに?!
以前より膝を折ったまま動けるようになってしまったための弊害?



重い裾引きの練習用衣裳をつけても、
衣裳、浴衣、裾よけを飛び越え、
もうステテコまで丸見えになる始末。
鏡に写る自分の足元があまりにかっこ悪いので師匠に相談しました。



「先生・・私、なんでいつもこうなっちゃうんでしょう・・かっこ悪い・・」


師匠は少し苦悩の表情でおっしゃいました。


「それはもう・・膝を前に出さないように・・とか
それから膝を付いたときの膝の上げ方を気をつけるとか・・・
あなたが気をつけていくしか・・特効薬はないんだよ・・。
こうすれば直りますよ!っていう簡単なことではないからね・・。
僕は気が付けば、そんなに膝を上げない、とか
足が広い!とか、イチイチ言っているけれど、
そういうことではなくて・・・もうすべてにおいて・・・
あなたが自分でコツを見つけるしか・・。
決して突き放しているのではなく、
このことは、それしか方法がないんだよ」



ううむ。困った。


しかし、他にも直さなくちゃいけないところや
身につけなくてはいけないことが山のようにあったため
私の中の「膝が出ないようにする」という課題は、
優先順位の中では低いところになっていました
(先生、ごめんなさい・・余裕がなかったのです・・)



そして、どこかで高をくくっていることがありました。
「きっと本物の衣裳なら、膝が出ないだろう」という根拠のない自信。



なので、お稽古中は裾よけ丸見えで踊り続けていました。
もちろん、なんとかしようと思いつつ、工夫をしつつも、
ほとんど改善が見られないまま、ついに下浚いを迎えることに。



「きっと本物の衣裳なら」という根拠のない自信は、
本当に根拠のない自信でした(笑)。

衣裳さんに「あなた、背が高いから、裾を気をつけてね」と
うんとうんと言われたのに・・・。
私の裾は案の定とんでもないことになりました


これが下浚いのときの私の姿です。
お恥ずかしいですが・・お、お見せします!!(T^T)


襦袢丸見え(^^;)



丸見えを通り越してもうビロビロ(T^T)。



これは、誤解なきよう申し上げておきますが、衣裳の着付けがおかしいのではありません。
お稽古のときから、お稽古用の裾ひき衣裳でもまったく同じ状態になっていたので、
つまり、ただ、単に「いつもの私の姿」です。
しかも、リキんで暴れちゃったもんなあ〜下浚い(^^;)・・・・。



この結果をご覧になった師匠・・・
「背が高いから仕方ないね、って衣裳さんも言ってたけど・・
でも何とか対策を考えないとなあ・・もっともっと気をつけて・・」


ううーーーむ。どうしたものか!!しかし時間がないっ!!!(T^T)!!




と言ってる間に本番の日はやってきました。
衣裳を着付けていただいているとき、
衣裳さんが優しい声で
「うんと、とめとくよ。
あなたはどうしても
裾が広がっちゃうからね。」



確かに。踊りだしてみたら。
それは経験のない、状態でした。


踊る直前に、中の足をちゃんと割っておかなかったのは
経験不足の、私の責任。


普段と同じようにいかない。どうしよう。



しかし。これは。


実は。


この衣裳で踊れる歩幅と足の上げ方が実は、
私の「いいポジション」だということに、あとから気づくことになります。


だって。私は、「大変!」と思いつつも。
音に乗って、なんとか踊れたんですから。




DVDを見て、私は驚いたのです。

本番の同じところ。裾まったく乱れておらず。




同じく本番の同じところ。裾。綺麗。





どっちが見た目がいいか、
もう、比較して、一目瞭然!!






足元が乱れると、踊りは台無し。
足元が綺麗であることは、
上手い下手以前に大前提なんだ!!
ということを、本番を踊り終えて初めて実感しました!!
もう、これはっ!目からウロコなんてもんじゃない、私の大発見!



だから、踊り終わって、足がつらかったことを師匠に申しあげたところ、
師匠は意外としれっと
「そうだったの?でも裾は綺麗だったぞ」とおっしゃったのでした。


おまけにいつも移動距離が大きすぎて
真ん中からはずれちゃって戻って来れなかったり・・
後半の早間のところ。張り切りすぎて大暴れ・・してたのですが・・
(だから裾がビロビロに〜〜!)



これも。本番は、この部分においては、なかったのです。
いつもやっぱり私は「動きすぎだった」ということがこれで明確に!!!!
(師匠。ごめんなさい。「俺がいつも言ってることだろ〜〜!」というお声が聞こえますが、
言葉ではわかっていても実感として体が理解できてなかったのです!!!)



衣裳のおかげで、私。お稽古中にどうしても理解できなかったことを、
本番の舞台のおかげで理解できてしまった。



師匠に、興奮して、このことをお伝えしたところ、
「おおっ!やっとわかったか!
よかったじゃないですか。
踊りにくかったかもしれないけど、
こういう結果になったということは
これは今後に活きるぞ(^^)。」
と喜んでくださいました。



私って。なんてすごい強運の持ち主なんだろう!!??と、心底思っています。
これでもかとあきらめずに私に注意し続けてくださった師匠と、
衣裳さんと、神様に感謝です(T^T)




ちょっとくらい裾が乱れたって、別に元気よく踊ってればいいじゃん。




そう心のどこかで思っていた、
ついこの間までの私に、
さようなら!!(^0^)!!





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