ラブシーン、その日を迎えるまで
短い、軽いキスシーン(ふと唇が触れる程度)くらいなら
その場のノリでできてしまうところもありますが、
ベッドシーンになりますと・・
そうはいきません・・・・少なくとも私の場合・・・・。
連続ドラマでの長いシークエンスのもと、であったり
恋愛ドラマに沢山出ていて、しょっちゅう経験なさってる方なら、
素直に入っていけると思いますが、
単発もの一回こっきりで、しかも相手の俳優さんと面識もないとなると、
それなりの準備と覚悟が必要になります。
私の初めてのときの、お話をしてみましょう。
「あみちゃん。今回の、ね、軽くベッドシーンあるけど
脱ぐわけじゃないから、大丈夫だよね?」
と、ドラマのプロデューサーにきかれました。
いい役でしたから、当然
「はい!!」でした。
そして、台本をいただき、読み進み・・・。
そのシーン。
「●子が部屋に入ると、女の声がする。
中を覗くと、○雄と△美がベッドで抱き合っている。
愕然とする●子」(ホントの台本とは違います)
この短いト書き。
この短いト書きが、
一体現場でどう演出されるのかまったくわからないわけです・・。
○雄を演じる俳優さんは、当時売れっ子の中堅俳優さんでしたが
まったく面識のない方でした。
私が自分でドラマを見ていて、とてもキライなのが
「明らかに照れが入っているラブシーン」です。
固まったちゃったみたいなやつ。腰がひけちゃって。
そうはなりたくない!!!!!!
照れてしまうのは、役に入ってないからだし
腰がひけてるのは、心のどこかで相手を拒否してるから。
それが身体に表れてしまう。
そうなりたくない!!!!絶対に自分はなりたくない!
そこで考え付いた私なりの役作り。それは・・。
毎日その俳優さんの名前と顔を思い浮かべて
「私はこの人が好きこの人が好き・・」
と、自分にいい聞かせる!というものでした。
ま、いわば「洗脳大作戦」です。
毎日欠かさずやっていると、人間というのは面白いもので
なんとなく好ましいくらいの気分になってきます(笑)
(みなさんも、嫌いな上司のこととか、
毎日、好きだ好きだと、思ってみてください。
ある程度、絶対に洗脳できます・笑)
生理的に好ましい、という感情を作っておけば
腰がひけるという事態は回避できます。
テレをなくすのは、もう、自分を捨てるだけですから。
★別のドラマのラブシーンでご一緒したある有名な俳優さんは、
タレント名鑑でちゃんと私のプロフィールを調べて、
きちんと私という人を認識して、現場にいらっしゃいました。★
それだけの準備を重ねて、臨む当日。
やっぱり朝から、緊張です。
食欲も失います。
では、当日の模様は次のコーナーということで・・・
【ラブシーンその日の朝】へ・・
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