ラブシーン、その日の朝
★大人の人だけ読んで下さい(笑)★


さあ、当日の朝です。
お風呂にゆっくりと入り、緊張をほぐしますが・・・・。


ほぐれません(T^T)


ナーバスという言葉がぴったりな精神状態
で撮影所に入ります。


メイクの前に衣装さんから、
ベッドシーンの後に着る衣装と、
バスローブが渡されました。


バスローブは、衣装ではありません。



テレビドラマでのあーゆーシーンって、大抵、シーツを被ってるでしょ?ですんで、
ほとんどの場合、完全に脱いだ状態ではなく、
男女ともに、水着を着用しています。
夢を壊して申し訳ないですが・・・(^^;)女性は肩ヒモのないやつ必須・・・。
水着は自前です・・。

バスローブは、楽屋からスタジオを移動し、スタジオでスタンバイするときに
水着の上に羽織るために用意されているのです



今振り返ってみて・・・・・・。
どうメイクしたのかまったく覚えてない
ということから見て、いかに緊張していたかがわかります。


しかし、記憶は、次の部分から唐突に鮮明になります。




私は、演技事務所の前の長椅子に座って、
助監督さんが呼びにくるのを待っていました。



うなだれていました。
ええ、白いバスローブ姿で、うなだれていました・・。




そこに、ベテラン有名美人女優Tさんが現れました。

Tさん:「おはよう♪」

あみ:「・・あ、おはようございます・・」

Tさん:「あらあ?元気ないわね。どうしたの?」

あみ:「・・実は・・これからベッドシーンなんです・・」

Tさん:「ああー。そうよねー。」

あみ:「・・・・・実は・・・・・・初めてなんです・・・・」




Tさんはため息をつく私に向かって、
美しい笑顔を浮かべて、ポン!と肩を叩いてこう仰いました。




「だあいじょうぶよぉ!!(^^)
いつもやってるように
やればいいのよぉ」



え?へ?



え・・・えええーえええーーーーーーーと・・・。



いつも。いつもって、あの、それって、あの、いや、そんな。
え?



さらにTさんの言葉は明るく続いていきます。



「ああー、でも、まあねえ、そうは言ってもねえー
なかなかいつものようにはいかない
ものよねえ!




私は、あまりに明るいTさんの言葉にどうしていいかわからず、
「あはっ!あはあは、あはははっ!そうですか!あはは!」
とヘンな笑いを返すしかできませんでしたが、
笑ったお陰でちょっとリラックスすることが出来たのでした。
(Tさんに感謝です♪(^^))




そんなこんなしてるうちに助監督さんが
「河合さん、御願いします」と呼びにこられました。



スタジオに入ります。まだ前のシーンが終わってません。
実は早めに呼ばれたのには理由があります。


片隅の椅子に、既に、相手役の男優さんが
バスローブ姿で座っておられ、
その横に座るよう言われ、座ります。



ここで、しばらく、バスローブ姿で
二人きりにされます。



つまり、初対面でいきなり、そーゆーシーンを撮るわけですから、
その前に
少し、仲良くなる時間を下さるわけです。



どうってことのない、世間話をします。
とても気さくな方で、笑いながら話もはずみ、
だんだんと私も本当にリラックスしてきました。
確かに、必要な時間かもしれません。




あみ:「実は、私、こういうシーン初めてなので、
よろしく御願いいたします。」

Hさん:「そうなの?大丈夫だよ。心配ないよ」

あみ:「はあ・・・・・」

Hさん:「大抵、こういうシーンは、特に男には
    あまり芝居をつけてくれないんだよね」

あみ:「はあ・・・・」

Hさん:「大抵、いつも通りやってみてください
って言われちゃうんだよねー」





なんなんだあああああー!!!どいつもこいつも!
いつも通りいつも通りって!
(T^T)



さらにHさんの言葉はこれまた明るく続いていきます。




Hさん:「こっちもねえ・・・そんなにイロイロと、ないからさ、
大体、手順なんて同じになっちゃうじゃない?
一番いやなのがさ、僕のそういうシーンを見たカノジョにさ、
いつもと同じねーって言われちゃうのがねー
なんかくやしくってねぇー。あははは。」






(^▽^;)へ、へぇー・・・。





えー。この会話は、決して隠微なものはなく・・・・・
本当に本当に明るく、爽やかに、行われていました・・・ハイ・・・・



四方山話で若干リラックスをしたところで、
いよいよ・・・。

セットに入ります・・!


(つづく・・・・)

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