ラブシーン、いよいよ本番


「では、Hさん、河合さん、御願いします」

助監督さんに呼ばれました。
セットに入ります。


とても、すてきなマンションの一室、というセット。
ベッドルームにリビング。


ベッドの脇で
バスローブを脱ぎ、
ダブルベッドに入ります・・・・・・・。
着てますよ!水着は着てますよ!肩紐のないやつを!着てますよっ!(T^T)


相手役のHさんの水着(水泳パンツ)が・・・
ものすごいトロピカルでちょっとビックリです(^^;)



照明位置が決まるまで、シーツを胸までかけたまま
二人でただ並んで仰向けに寝てるのがたまりません。



水着を着てベッドに仰向けに寝ている二人の男女の周りを
それはそれは沢山の人びとが忙しく働いている、という・・
なんともなんとも不思議な光景が続きます。



おもむろにカントクが近づいてきました。


「はい、よろしく。じゃ、形になって






(^^;)かたち、ですか・・・。






Hさん:「ええと、足、どうしようか。こっちにこうしようか」
あみ:「あ、そうですね、じゃ、私の足をこっちにしますから」
(生々しいですな・・・(^^;))
マジメに相談しながらになりました。


カントク:「じゃ、ちょっとやってみて。用意。ハイ!」



ちょっとやってみて、って、ちょっとって。
あーそう。そういうもんなの。
しょーがないから、
なんだか一所懸命ちょっとやってみました。




カントク:「ハイ!カット!」

カントクよりダメ出しが出ました。


カントク:「なんだオマエ(私のこと)。のけぞり過ぎだ。
そんなにのけぞったら、
オマエの顔が見えないだろ?」

次のカントクの言葉は衝撃でした・・・・。


カントク:「のけぞるのが、好きなのか?



・・・(T^T)・・・
ちょっと、せくはらです・・・・。




キャメラマン:「君(私)さ、カメラ、パーンするの見える?」

あみ:「はい、見えます」

キャメラマン:「カメラがここまできたら、君に寄るから、
ちゃんと顔を見せてくれないと」

あみ:「はい。すみません」

Hさん:「じゃあ、そのタイミングで、体、起こしてくれたら、
僕がグッと引き寄せるから、
そうすればその反動で、顔が起きるでしょう?」

あみ:「はい。じゃあ、カメラが見えたら、そうします」

カントク:「ここでオマエの顔が見えて、
●子がショックを受けるんだからな。
大事なところだからな。」


こういう会話が淡々と、マジメに続いていきます。




カントク:「キュー出すから、そしたら、
思い切り声あげろよ




・・・・(T^T)わかりました。
もう何でもやりますとも。




まあつまり・・・・・。
そーゆーことに没頭(?)しているお芝居をしながら
カメラの位置を意識し、
相手の俳優さんに合図を送り、
自分の顔がちゃんと見えるよう心がけ、
キューも見なくてはならない



結構脳みそフル回転
しなくてはいけないということがわかりました。



そして、なんというか・・・・。
エクササイズ
してるような・・・・。(^^;)





テスト、本テス、本番、と続き、
この場面は一発OKでしたが・・・・・。


この後このシーンの続きがあります。
私の今までのお芝居のお仕事の中で、
一番苦い思い出であり、試練の場面でした・・・・
(つづく)



このドラマをご覧になった、私の殺陣の師匠の感想。
「なーんか子供がテゴメにされてるみたいだったなあ!わっはっは!」
ふえーん。やっぱり、色気がないからそうなっちゃうんだー!(T^T)
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