始めの一歩

友人に送ったメールを紐解いたところ、
どうやら2004年1月の半ばごろのことのようです(笑)。

8月に師匠が地方演奏の浴衣浚いを発案なさってることは
すでに存じ上げていました。


私は、「藤娘」のお稽古の真っ最中でした。


師匠:「ねえ・・?あなたさぁ・・浴衣会、ホントに出るのぉ?」

あみ:「はぁ?!それ、どういう意味ですか?!
      私が出たらこまるとでもっ?!(怒)」

師匠:「違うよぉー。だってさ、5月の国立があるから、
              続くと大変だから、どうなのかなってさ。意思確認だよ(笑)」

あみ:「出るに決まってるじゃないですかっ!!(怒)」
↑かなり本当に怒っていた私(笑)


「それならば」

師匠はすこしマジメなお顔をなさって仰いました。



師匠:「5月の国立が終わってからじゃ、間に合わないから、
そっちの準備も始めましょう」


そっちのじゅんびも。へ?もう?え?

師匠:「藤娘の振りが入ってるから。
   2段稽古しよう」


え?それってそれって、二つの演目のお稽古をしていただけるってことですか?


師匠:「そう。こういう事情だから、仕方ないでしょ」



二つの演目のお稽古をしていただけるんですか。へえー・・・・。




狂喜乱舞!!(T^T)
↑あくまで心の中で・・師匠の前で乱舞はしません(笑)



お稽古キチガイの私には、たまりません!!!


嬉しさをかみしめながら、「はい、頑張ります」と申し上げる私。


さあ、となると、演目選びです。



師匠:「どうしよっかね。」
あみ:「はぁ。どうしましょ。」
師匠:「他の人のこと考えるとね、
         結構演目、売れちゃっててね。

あみ:「00は?」
師匠:「だめ。●さんがやる予定」
あみ:「んじゃ、0000は?」
師匠:「それは▽さんが。」


この問答が繰り返され、なんだか、不貞腐れかけていた私。
しかし、師匠は、笑いながらも真剣に考えてくださってました。



「手が多くて早くてもいい?」



え?はい、「藤娘」がゆったりの踊りだから、
次はそういうのがいいなってちょうど思ってたので。はい。



「・・・田舎巫女・・・いってみるか」


??いなかみこ??はて?なんじゃそりゃ??
初めて聞くんで。さっぱりわかりませんが???



「手が多いよ。」
は、はあ。手が多いんですか。頑張ります・・。



師匠は少し、何も仰らず、腕組みして考えておられました。



今思えば、「ちょっと、まだコイツには難しいかな」
思っておられたのだと思います。



「やってみるか・・(つぶやき)」
あ、はい。やります。



「僕、好きなんだよ。田舎巫女」
あら♪(^^)達也先生がお好きなものなら、なおさら喜んでやりますとも♪



「10年近く、教えてないから」
先生も久々に、やりたいところなんですね♪




「でも、手が多くて早くて大変だよ」
んー。観た事もないので、わかりませんが・・・。




師匠は、なかなかご決心がつかないご様子。



先生。やってみて、ダメそうだったら、そこで考え直しても遅くないですよね。
わたし、やります、それ。




「んー。田舎巫女でいってみるか!」




こうして「田舎巫女」と私の、「お見合い結婚」が成立し、
初めての「2段稽古」としてお稽古が始まったのでした。




2段稽古初日。

「初めての動き」と手の多さに面食らった私。


「どうする、やめる?」
師匠が私におっしゃる。


「やめたら他にやるもの、もうないけどさ♪」


やめません。
やめませんとも。絶対に覚えます。
これをやります。ここまできて、ひきさがりません!



それからしばらく、「藤娘」に集中するための4月まで
「さて、どっちからやる?
藤娘?田舎巫女?
どっちでもお好きなほうからどうぞ?」

という、
私にとって、最高に幸せ
苦しいばら色の日々
が続いたのでした。


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