「水仙丹前」用自作毛槍!


長唄「水仙丹前」では、「毛槍」という小道具が登場します。
通常お稽古では普通の「棒」を使いますが、
単純な棒でやっても、持ち替えなどの扱いが難しい踊りです


棒でさえこんなに難しいってことは、
もっと長くて、重さのバランスが不安定な毛槍だったら
どうなっちゃうんだろう?



・・・・その不安が私を立ち上がらせたのでした。



作っちゃえ。






まずは東急ハンズで材料ゲット・・。
材料を「何にするか」を決めなくてはいけなかったから
すっごい時間がかかる買い物でした。
くったくたのめがね顔(笑)




これが「毛槍作り」の材料だ!!
180センチの木の棒 
発砲スチロールの丸い板(真ん中に穴あけ加工して貰った)
 黒のビニールテープ 黒の折り紙 ボンド 
「美容師さんが考えたアイドルヘア」
・・・・なんだよ・・・アイドルヘアって・・・・・(^^;)





まずは丸い板を折り紙とビニールテープで黒くして・・。




んん・・・。「アイドルヘア」の、このネットの部分が邪魔・・・
全部きると毛がばらばらになっちゃうし難しいな・・・。
細かい切り込みを入れて、
平面になんとか落ち着かせることに・・




黒い丸板にボンドを塗って、「アイドルヘア」をサンドイッチ!
しかし、全然くっつかない!
手がボンドでベタベタ!
そこにまとわりつく「アイドルヘア」!(T^T)
ビニールテープでぐるぐる巻きにすることでなんとか、
「アイドルヘア」をはさむことに成功(もういや)。





この「アイドルヘア」が・・
ふわふわしてて静電気おきまくり!
テープや手ににからみついて、
やりにくいったら!もうっ!(T^T)






ってことで、「アイドルヘア」を落ち着かせるために、
「エレガード」と「ケープ」が登場。毛にかけまくり!!
ごほぶほごほ!(T^T)





ケープの匂いに満ち溢れながら、サンドイッチ完了
結局ここの過程が一番時間がかかった。
ビニールテープは一本分、ココでなくなりました。
ケープも半分くらいなくなった(笑)





ボンドを塗りたくった木の棒を丸の真ん中へぐさっ!
この棒の太さにあわせて開けてもらった穴なので、バッチリ!(^^)




ボンドが乾くのを待って・・
根元をさらにビニールテープで固定し・・・




とりあえずほぼ完成。・・・でも毛が・・アイドルへアのまま(^^;)なので・・


毛を鋏でカットし、さらにケープで整え・・・・・。



「水仙丹前」お稽古用毛槍

めでたく完成しました(^0^)!!!!!!!



そして・・切った毛やほつれてきた毛を取り除くため・・・


深夜3時のマンションベランダでこれを振り回す私・・



んで、このままではお稽古場まで持っていけないので・・・



風呂敷でくるみました
・・これを担いで電車に乗りました・・・(^^;)






さああああ!めでたくお稽古場デビューです!




せ、せんせい、なんて仰るかしら?!怖いよ〜〜!





師匠:「・・・僕の知る限りで、毛槍を作った人はいないよ。
あなたが初めて・・
よくそんなの担いできたよね・・・」





あら。あらあらそうですか♪初めてですか♪こ、光栄です(^^;)。
で、ど、どうなんでしょ。で、できばえは。
お稽古で使っても大丈夫でしょうか??(びくびく)




師匠:「いや、でも、うん。よくできてるよ。うん。」



よ、よかった、わーい♪(^0^)
お稽古で使えることになり、苦労の甲斐がありました(T^T)




そしてついに、私がやる気満々で、
この自作毛槍を構えたその時!!




師匠の笑顔がそこに!!




ぽつんと。ひとこと。






・・・・メーテル・・・







=メーテル





は。ははは。あはははははは。あはははははっ。




一本取られました・・さ・・さすが師匠・・・・!
ま、参りましたっ!!


(この毛槍の名前は「メーテル」になりました)




★真面目なお話、これを使ってのお稽古は非常に為になります!!
重さのバランスが真ん中ではない毛槍。
回すときに持つところを間違うと、「自分が毛槍を振り回してる」のでなく、
「自分が毛槍に振り回されてしまう」のです。
そして両手で持つ場所も見た目のバランス的にある程度決まっています。
不器用な私は、これを身体で理解するのに絶対に時間がかかる!!
作ってよかった〜〜〜〜〜〜!!!!(T^T)




「小道具を鮮やかに使いこなす踊りは見ていて楽しいよね」
師匠のお言葉です。



鮮やかに使いこなせるよう。



がんばります(^0^)!!


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